Okta Expression Languageの例

Okta Expression Language(EL)を使用すると、スーパー管理者とアクセス認定管理者は、ユーザー属性とグループ情報を参照、変換、組み合わせることができます。アクセス認定キャンペーンの作成または変更中に、Okta Expression Language式を使用して次のアクションを実行できます。

  • キャンペーンをユーザーのサブセットに制限する
  • 各ユーザーのレビュアーをカスタマイズする

ヒント

  • Okta Expression Languageドキュメントを確認して、構文を理解してください。
  • 三項演算子[条件]?[TRUEの場合の値]:[FALSEの場合の値]を使用して、動的レビュアーを定義するための条件を構築します。
  • ユーザーを定義するときは、式がブール値に評価されることを確認してください。
    • ユーザーを含める場合はTrue。
    • キャンペーンから除外する場合はFalse。
  • レビュアーを定義するときには、次のタスクを行います。
    • 式が一人のOktaユーザーのユーザーIDまたはユーザー名のいずれかに評価されることを確認します。式がそうならない場合、キャンペーンビルダーで定義された最終レビュアーが割り当てられ、そのユーザーのすべてのアイテムをレビューします。
    • 式を構築するときに、レビュアーのロジックをユーザーごとにIF/THEN用語で考えると有用です。たとえば、ユーザーAでは、条件Pがtrueの場合、レビュアーBを割り当てます。
  • 単純な式から始め、徐々に条件を追加して、式が期待どおりに機能することを確認します。
  • [ユーザー]および[レビュアー]ペインのPreview(プレビュー)機能を使用して式をテストします。
  • ユーザーのプロファイルとグループに保存されている任意の値を使用して、キャンペーンのスコープを制限します。
  • グループのIDまたは名前を使用して、式でグループを参照します。Oktaでは、グループのIDを使用することをお勧めします。グループのIDは変更されません。
  • 演算子を示すには次の記号を使用します。
    • &&:And演算子を示します。
    • ||:Or演算子を示します。
    • !:Not演算子を示します。

ユーザースコープを定義する

Okta Expression Languageを使用して、プロファイル属性とグループメンバーシップに基づいて、キャンペーンの範囲を特定のユーザーに制限します。カスタム式は、ユーザーを含めるにはtrueに評価され、キャンペーンから除外するにはfalseに評価される必要があります。

式がブール値として評価されることを確認してください。ユーザーを含める場合は[True(真)]、ユーザーをキャンペーンから除外する場合は[False(偽)]にします。

詳細については、「Okta Expression Language」を参照してください。

式のサンプル

ユースケース式のサンプル
キャンペーンを特定のグループのメンバーに限定します。 user.isMemberOf({'group.profile.name': 'West Coast Users', 'operator': 'EXACT'})または

user.isMemberOf({'group.id': '00gjitX9HqABSoqTB0g3'})

特定のグループのメンバーを除くすべてのユーザーを含めます。!user.isMemberOf({'group.profile.name': 'West Coast Users', 'operator': 'EXACT'})または!user.isMemberOf({'group.id': '00gjitX9HqABSoqTB0g3'})
両方のグループのメンバーであるユーザーを含めます。user.isMemberOf({'group.id': '00gjitX9HqABSoqTB0g3'}) && user.isMemberOf({'group.id': '00garwpuyxHaWOkdV0g4'})
2つのグループの少なくとも1つのメンバーであるユーザーのみを含めます。user.isMemberOf({'group.id': '00gjitX9HqABSoqTB0g3'}) || user.isMemberOf({'group.id': '00garwpuyxHaWOkdV0g4'}) or

user.isMemberOf({'group.id': {'00gjitX9HqABSoqTB0g3', '00garwpuyxHaWOkdV0g4'}})

キャンペーン内の特定のレルムに属するユーザーのみを含めます。user.realmId == "o4cbj6ybZl1QShj0g7"、またはuser.realmId == "guo4c8usniIlFgluO0g7"、またはuser.realmId == "guo4c7skrkbxDgJ140g7"

この式は、レルム機能を有効にした場合にのみ使用します。

1つのグループのメンバーであるが、別のグループのメンバーではないユーザーを含めます。user.isMemberOf({'group.profile.name': 'West Coast Users', 'operator': 'EXACT'})

キャンペーンでアクティブステータスであるユーザーを含めます。

次の式は、ステータスが「プロビジョニング済み」または「ステージ済み」のユーザーを含めません。

user.status == 'ACTIVE' or user.status == 'PASSWORD_EXPIRED' or user.status == 'LOCKED_OUT' or user.status == 'RECOVERY'
部門、状態、コストセンターなど、ユーザーのプロファイル属性に基づいてキャンペーンを制限します。完全一致の場合に使用する式:user.profile.department == "Finance Department"

部分一致の場合に使用する式:user.profile.department.contains("Finance")

ユーザープロファイル属性とグループの組み合わせを使用して複雑な式を定義し、次のようなユーザーを含めます。

  • 名前に「communications」(コミュニケーション)という単語が含まれる部門に所属しているか、Human Resources(人事)部門に所属しているユーザー。および
  • EMEAグループのメンバーではないユーザー。および
  • Interns(インターン)、Contractors(契約者)、またはPartners(パートナー)の3つのグループの少なくとも1つに属しているユーザー。
(user.profile.department.contains("Communications") || (user.profile.department.contains("Communications") || user.profile.department == "Human Resources") && !user.isMemberOf({'group.profile.name': 'EMEA', 'operator': 'EXACT' }) && user.isMemberOf({'group.profile.name': {{"Interns", "Contractors", "Partners"}, 'operator': 'EXACT'}})

動的レビュアーを定義する

Okta Expression Languageを使用して、各ユーザーのレビュアーをカスタマイズします。たとえば、ユーザーのマネージャーにアクセスをレビューするように設定したり、さまざまなチームや部門のレビューを指定したりします。Okta Expression Language式を作成する前に、「ヒント」を参照してください。

式が一人のOktaユーザーのユーザーIDまたはユーザー名のいずれかに評価されることを確認します。式がユーザーを返さない、または無効な場合、キャンペーンの作成中に定義した最終レビュアーがシステムによって割り当てられ、そのユーザーのすべてのアイテムをレビューします。

式を構築するときに、レビュアーのロジックをユーザーごとにIF/THEN用語で考えると有用です。たとえば、ユーザーAでは、条件Pがtrueの場合、レビュアーBを割り当てます。

式のサンプル

ユースケース式のサンプル
ユーザーのマネージャーを各ユーザーに割り当てます。 user.profile.managerId
特定のプロファイル属性(この場合、部門がDepartment 1)を持つユーザーにのみユーザーのマネージャーを割り当て、他のすべてのユーザーには特定のレビュアーを割り当てます。user.profile.department == "Human Resources" ? user.profile.managerId : "jsmith@example.com"

定義済み所有者が1人以上であるグループのレビュアーとしてグループ所有者を1人割り当てます。

user.findGroupAndGetOwners({'group.id': 'groupId'}, 'USER')[0]

所有者が1人以上であるグループのレビュアーとしてグループ所有者を割り当てます。

user.findGroupAndGetOwners({'group.id': 'groupId'}, 'USER')[0]

特定のグループのメンバーであるユーザーにレビュアーを割り当てます。

user.isMemberOf({'group.profile.name': 'West Coast Users', 'operator': 'EXACT'}) ? "westcoastreviewer@example.com" : "otherreviewer@example.com"

さらに、グループに属さないユーザーに最終レビュアーを割り当てるには、次の式を使用します。

user.isMemberOf({'group.profile.name': 'West Coast Users', 'operator': 'EXACT'}) ? "westcoastreviewer@example.com" ? null

特定のレルムに属するレビュアーを割り当てます。

user.realmId == "guo4c8usniIlFgluO0g7" ? "jane@gmail.com":(user.realmId == "guo4c8usniIlFgluO0g7" ? "joe@gmail.com":"joea@gmail.com")

この式は、レルム機能を有効にした場合にのみ使用します。

2つのグループのメンバーであるユーザーにレビュアーを割り当てます。それ以外の場合は、ユーザーのマネージャーを割り当てます。 (user.isMemberOf({'group.id': '00gjitX9HqABSoqTB0g3'}) && user.isMemberOf({'group.id': '00garwpuyxHaWOkdV0g4'})) ? 'groupreviewer@example.com' : user.profile.managerId
2つのグループの少なくとも1つのメンバーであるユーザーにレビュアーを割り当てます。それ以外の場合は、最終レビュアーを割り当てます。 user.isMemberOf({'group.id': {'00gjitX9HqABSoqTB0g3', '00garwpuyxHaWOkdV0g4'}}) ? "groupreviewer@example.com" : null
あるグループのメンバーであるが、別のグループのメンバーではないユーザーにレビュアーを割り当てます。それ以外の場合は、ユーザーのマネージャーを割り当てます。 (user.isMemberOf({'group.profile.name': 'West Coast Users', 'operator': 'EXACT'}) && !user.isMemberOf({'group.id': '00garwpuyxHaWOkdV0g4'})) ? "groupreviewer@example.com" : user.profile.managerId

関連項目

リソースキャンペーンを作成する

ユーザーキャンペーンを作成する

スケジュールされたキャンペーンを変更する

キャンペーンの終了日を変更する